東京ドキュメンタリー映画祭2018
東京ドキュメンタリー映画祭上映作品 > 空と、木の実と。

上映作品

長編2空と、木の実と。 上映時間84分

11月30日(土)14:00〜上映

  • 20歳の誕生日を迎えてすぐ、国内では最年少で性別適合手術を受け、女性から男性になった声優志望の小林空雅(たかまさ)さんを長期取材。世界最高齢で性別変更した90歳のチェリストの八代みゆきさん(男→女)や、無性のXジェンダーの人と出会いながら、小林さんが悩み、成長する姿を描く。そこから浮かびあがってくるのは、男性・女性という枠組みでは括りきれない多様な性のあり方だ。

    <監督の言葉>
    「心と体の性別が一致しない性同一性障害の子供たちは、男女別の生活を求められる学校でさまざまな悩みや苦しみを抱えている。」こんな新聞記事を読んだのは、2010年の夏。取材を引き受けてくれる子供を探すうちに、主人公の小林空雅さん(当時15歳)に出会いました。かわいらしく、しっかりとした自分の意見をもち、顔出しも本名出しもOK、という勇気の持ち主でもありました。

    本作には、他にも性別の揺らぎを感じる人たちが登場します。彼らとの出会いは、私にとっても自分の生き方を問い直し、新たな気づきをもらい、目指す社会へのイメージが膨らんでいくきっかけになりました。

    この映画は「性別」をモチーフにしていますが、「性別」のことだけを描きたかったわけではありません。男と女だけではない、いろいろな形の「性別」があることを描くことで、カテゴリーの枠をはずれて自分らしく生きられる社会、お互いがお互いの違いを超えて受け入れあえる社会。そういう自由な社会に少しでも近づけたらと思って制作しました。

    2019年/84分

監督プロフィール

  • 常井美幸
    子供のころから音楽と映像のダイナミズムに興味を持つ。大学卒業後はイギリス系レコード会社で、洋楽ディレクターとして音楽ビジネスに関わる。その後、イギリスに留学、映像制作全般を学ぶ。帰国後はエディターとして活動を開始、のちディレクター/プロデューサーに転向。ビジュアルと音楽にこだわりつつ、アート・デザイン・建築などのドキュメンタリーや、社会的弱者の視点を描くニュース・リポート制作を続ける。
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