東京ドキュメンタリー映画祭2018

上映作品

特集4Ainu ひと 上映時間81分

12月4日(水)10:00〜上映

明治政府が同化政策と開拓を進めた結果、アイヌ文化は急速に衰退したが、北海道の日高地方平取町には今も多くのアイヌが暮している。差別と貧乏を経験した人、伝統的な縫物をぬう人、祖母のカムイユカラ(口承文芸)を聞き覚えている人、イオマンテ(熊送り)などの儀礼を幼少期に見聞した人。文化伝承のために地域のリーダーとして活動し、生き証人でもある4人の「Ainu=ひと」を掘り下げる。

<監督の言葉>
 私は兵庫県で生まれ育ち、アイヌ民族について殆ど知識のないまま大人になりました。南米コロンビアの先住民族と協働で映像制作をした経験から、母国の先住民族の 事を知りたいという思いが強くなり、2008 年に初めて平取町を訪れました。当初は、共通点も多い海外の先住民族との交流活動ができないかと模索しておりま した。2015 年に5度目の訪問をした際、博物館の方の「今のアイヌ文化を映像記録と して残したい」という言葉に動かされ、映画を製作しようと決めました。
主人公の4人の古老は、戦前に生まれ、時代の過渡期を生き抜き、80 代になっても アイヌ文化の継承の為・自分の勉強の為に、様々な地域の活動を積極的に行っている 人たちです。4人の話や活動はアイヌ史、ひいては日本史の貴重な映像資料になると いう確信がありました。この4人は、博物館の提案で名前があがりましたが、偶然に もアイヌ語教室を通して、私が長年、見知った人たちばかりでした。
海外だけでなく、日本国内の特に本州以南では、アイヌ民族の事は殆ど知られてい ません。このドキュメンタリーで、アイヌの全てを網羅する事は、到底できませんが 少しでもアイヌの人々の人生や歴史、そして、文化の豊かさやカッコ良さに関心を持つ人が、国内外で増えるきっかけになる事が一番の願いです。

  • Ainu ひと
    Ainu ひと
  • Ainu ひと 上映時間81分

    2018年/81分

監督プロフィール

  • 溝口尚美
  • 溝口尚美
    関西の映像制作会社を経て1995 年より、フリーランスで、TV・企業PR・文化映画などの映像制作に携わる。2004年、市民メディアを学ぶ為にニューヨークに移住。2008年に非営利団体を共同設立し、南米とネパールの先住民族に必要な機材を提供し、協働制作する活動を行う。2014年に辞任し、GARA FILMSを設立。日米の商業メディアと市民メディアを自由に往来しながら、制作活動を継続中。これまでのディレクター作品は100本以上、編集は300本以上。