東京ドキュメンタリー映画祭2018

上映作品

長編4つれ潮 上映時間83分

12月1日(日)16:00〜上映

  • 「鐘崎の海で潜ってみたいね」と、対馬の東海岸・曲(まがり)集落で、82歳で海女を営む「おばちゃん」がつぶやいた。鐘崎とは、曲の海人のルーツといわれている福岡県宗像市の集落のこと。時代を超えた磯帰りを実現すべく、彼女は玄界灘を対岸へと渡る。海女に魅せられた監督自身も海に潜り、漁の様子を撮影しながらその旅に寄り添い、海に生きる女性たちの交流をまるごと描いた。

    <監督の言葉>
    海とともに暮らす女性たちの清も濁も生き生きと交わり流れる世界に出逢っておよそ8年。少しずつ積み重ねてきたものが今、ひとつの潮時を向かえ、私たちはその流れに身をまかせるように海峡を渡り、それぞれの原点、原郷である鐘崎へと向かった。

    おばちゃんの呟きをきっかけに動き出した旅は、数百年前のではなく、今生きているものたちの海路を見つけるための一歩となった。

    道中、作り手として機材を手にその過程を捉ようと試みながら、同時に、そのかけがえのない時間を生きる当事者でありたいと願った。

    2018年/83分

監督プロフィール

  • 山内光枝
    福岡県生まれ。2006年までロンドン大学ゴールドスミス・カレッジにて現代美術を学び、主に映像インスタレーションやドローイングを用いた表現活動に入る。2010年頃に裸の海女が佇む一枚の古い写真に出逢い、それまで抱いていた「日本人」像や「人間」像が溶解していくような衝撃を受ける。その後現在にいたるまで、日本海沿岸の海女文化発祥の地ともされる鐘崎と対馬に軸足を置き、黒潮・対馬暖流域の浦々で滞在を重ねながら、海を基点とする人間観や世界観を体現した作品を国内外で発表し続けている。