東京ドキュメンタリー映画祭2020
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上映作品

短編2石垣島の基地問題

12月5日(土)16:20〜上映

  • ウーマンラッシュアワー村本大輔がアメリカに行くまでドキュメンタリー vol.10 赤ちゃんになりたい/vol.11 嫌われることは無駄じゃない
    ウーマンラッシュアワー村本大輔がアメリカに行くまでドキュメンタリー vol.10 赤ちゃんになりたい/vol.11 嫌われることは無駄じゃない
  • 作品1

    ウーマンラッシュアワー村本大輔がアメリカに行くまでドキュメンタリー vol.10 赤ちゃんになりたい/vol.11 嫌われることは無駄じゃない 上映時間24分

    SNSで原発や沖縄の基地問題など、たびたび政治的な発言で炎上する人気お笑いコンビ・ウーマンラッシュアワーの村本大輔が石垣島で独演会を行った。折しも島は自衛隊のミサイル基地建設に揺れており、ライブに集った老若男女を相手に、村本の発言は舌鋒鋭く切れ味を増す。本作はその独演会の模様と、その後の打ち上げに集った石垣島の若者たちとの やり取りを収録。漠然とした不安から率直な思いまで包み隠さず吐露され話題となった動画だが、映画館のスクリーンでどのような化学変化を起きるのか!?

    2020年/24分

監督のことば

ウーマンラッシュアワー村本大輔が、アメリカでスタンダップコメディに挑戦するらしい。
普段、テレビドキュメンタリーを制作している私達は、「村本さんのドキュメンタリーを撮りたい!」と番組を企画立案。めでたくテレビ局に採択され、制作を進めていた矢先…。村本のあるツイートがきっかけで、番組放送自体がキャンセルになった。しかし、すでに村本が目指す笑い、そして彼の笑いに対する真剣さに惹きつけられていた。撮影を続け、撮った映像を腐らせるわけにはいかないと、YouTubeで配信を開始した。
今回、上映の機会を得た作品は、村本が沖縄県石垣島を訪れ、独演会をした際に撮影した2本。石垣島では、陸上自衛隊のミサイル基地配備計画が進んでいた。国や市からの説明が不十分で、反対する住民も多かった。若者が中心となり作られた「石垣市住民投票を求める会」は、市議会に住民投票をするよう求めたが否決され、住民投票の実施義務付けを求め訴訟を起こした。
村本は独演会で、石垣島の人々を前に基地問題をネタにし、笑いに変えた。石垣島の独演会は、私たちが撮影した中で、最も熱く、そして涙が出るほど笑える最高の独演会だった。独演会後も彼は、島の若者たちとの間で熱い議論を交わした。この作品を通して、自分が生きている国と社会について真剣語り合う彼らの熱さに触れてもらえたら嬉しい。
8月27日、「市住民投票を求める会」が起こした訴訟に対し、那覇地裁は請求を却下した。

監督プロフィール

  • 日向史有
  • 日向史有
    2006年、ドキュメンタリージャパンに参加。
    ウクライナの徴兵制度や在日シリア人難民などをテーマにテレビドキュメンタリーを制作する。2018年「TOKYO KURDS/東京クルド」でギャラクシー賞選奨、ATP奨励賞。 北米最大の映画祭Hot Docs(カナダ)にて正式招待作品に選出される。
  • 作品2

    沖縄と本土 一緒に闘う 上映時間60分

    2017年12月7日、沖縄県宜野湾市の緑ヶ丘保育園の屋根の上に、米軍ヘリの部品と思われるものが落下した。その数日後には、近くの普天間第二小学校の校庭に、米軍ヘリの窓枠が落下した。名護市辺野古では土砂の埋めたて工事が始まり、同年の9月には辺野古新基地建設に反対を表明している玉城デニーが沖縄県知事に選ばれた矢先のできごとであった。
    沖縄県民の多くは米軍基地の拡張を望まぬことが、各所で証明されてきているにもかかわらず、その声は一方的に無視され続ける。であればこれからどうやって住民は生きて行けばいいのか。その難問に答えを出すかのように動き始めた「辺野古」県民投票運動。
    一方2019年3月には宮古島や鹿児島県奄美大島で陸上自衛隊ミサイル基地が開所し、これまで基地のない石垣島でもミサイル基地建設が始まった。基地建設の是非を問う住民投票運動が立ち上がるころ、米どころ秋田でも、沖縄と同じことが始まろうとしていた。2017年12月、政府は迎撃ミサイルシステム、イージスアショアの導入を閣議決定した。しかし、その後の国政選挙には県民の反対の声が反映する。沖縄も本土も、根っこは同じである。闘う相手も、方向も。

    2020年/60分

監督のことば

沖縄県民が、米軍基地の拡張を前にどう生きて行けばいいのか。その難問に答えを出すために動き始めたのが、「辺野古」県民投票運動だ。その動きは、沖縄の離島にも広がった。石垣島では一方的に進められる自衛隊のミサイル基地建設に対して、住民投票運動が起こった。その結果有権者の3分の1以上の署名が集まったにもかかわらず、市長は住民投票を実施していない。
本土でも2017年12月、政府はレーダーとミサイル発射装置を兼ね備えた迎撃ミサイルシステム、イージスアショアの導入を閣議決定した。しかし、秋田県ではその後の国政選挙に県民の反対の声が反映した。 基地拡張、軍備拡張は沖縄から始まり、本土でもすべて住民無視の中で広がりつつある。そこを注視していると、その根っこが同じであるように思えてならない。

監督プロフィール

  • 湯本雅典
  • 湯本雅典
    1954年生まれ、65歳。元東京都の公立小学校教員。2006年に中途退職。以降自営業(マンションの大家)をやりながら教員時代からやっていた映像の自主制作に打ち込む。代表作は「学校を辞めます 51才の僕の選択」(16分・2007年)、「選挙が生まれる 長野と群馬の挑戦」(71分・2016年)、「沖縄から叫ぶ 戦争の時代」(61分・2019年)など。現在、沖縄県石垣島に通い「沖縄の基地と住民・第3部」(仮称)を製作中。
  • 公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
  • アジアンドキュメンタリーズ