東京ドキュメンタリー映画祭2021

上映作品

長編7ヨナグニ 上映時間77分

12月13日(月)10:00~上映

  • 与那国島の久部良集落にイタリアからのクルーが入り、中学校の生徒たちを撮影したダイレクト・シネマ。島には高校がなく、卒業すれば沖縄や内地に進学することに。揺れる思春期の生徒たちの姿を、授業、部活、放課後の遊び、本音が漏れる会話を美しい構図で撮る。島の方言も失われつつあり、国境の島の現在が伝わってくる好編。

    2021年/77分

監督のことば

この映画では、与那国島で300人が話す「どぅなん」と呼ばれる方言に焦点を当てています。人々から忘れられつつある方言に注目するのは意外に思えるかもしれませんが、言語を保存することや、その消失を撮影することは、アイデンティティの混乱と戦うことを意味し、必要不可欠な行為だと私たちは信じています。
私たちは、島の中学生に着目しました。彼らは1年後には高校に通うため、島を離れなければいけません。いつの日かこの子たちは、社会で直面する現実とは関係のない世界で生きてきたことに気付くでしょう。野生の馬や、果てしなく続く海に囲まれた島で育ったことは、彼らの成長を妨げるものでは全くないと感じています。

監督プロフィール

  • A・ハムゼヒアン、V・モルタロッティ
    アヌシュ・ハムゼヒアン(写真左):1980年、イタリア・パドヴァ生まれ。2004年にボローニャ大学でコミュニケーション科学の修士号を取得、現在はパリ在住。
    ヴィットリオ・モルタロッティ(写真右):1982年、イタリアのサヴィリアーノ生まれ。トリノ大学で東洋言語を学ぶ。
  • 芸術文化振興基金
  • 公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
  • エトノスシネマ
  • アジアンドキュメンタリーズ