東京ドキュメンタリー映画祭2021

上映作品

短編1異文化で暮らす

12月12日(日)12:00〜

東京の朝鮮学校の学芸会に密着し、アイデンティティの問題に迫る『日本の中の小さな異国』。旧ユーゴ出身の不法移民が入管局による収容を経て、人々の助けを受ける『彷徨』。岐阜県の工場で派遣切りにあったブラジル人一家に、次々と試練が襲いかかる『ブラジル ノ ニッポン』。日本という異文化を生きる人達を撮った3本。

  • 日本の中の小さな異国
    日本の中の小さな異国
  • 作品1

    日本の中の小さな異国 上映時間20分

    ルーツを韓国、北朝鮮に持つ子供たちが通う朝鮮小学校を、初めて許可を得て日本人監督の目線で撮影したドキュメンタリー作品。今だ反日教育を行っている等の噂が囁かれている校内での様子は私たちの予想を覆すほどに穏やかで、温かい。人数の少ない生徒に寄り添う教師、父兄、地元の人々。現代の日本の学校教育のありかたを考え直すと同時に「民族教育とは何か?」に迫る。私たちの国の中にある小さな、すこし懐かしい異文化を覗く作品。

    2020年/20分

監督のことば

この映画は今の日本で微妙な立場にいる、在日問題を扱った内容と思われるかもしれない。確かに、いくつかのシーンにそのようなメッセージが込められている。しかし、私自身、撮影編集を通して感じたのが、韓国的でも朝鮮的でも日本的でもなく、在日である、「彼らの」独特の優しく繊細な世界。文章や想像のみで何かを判断したり知った気になることが多い昨今、時間をかけ、見つめ、共に考えていくことのほうが、私は大切だと思う。

監督プロフィール

  • 藏岡登志美
  • 藏岡登志美
    2004年より撮影編集を学ぶ。2011年、山梨県富士吉田市で「平成富士吉田の胎動」を制作。その後も様々な作品を制作。現在は野生動物が起こす被害を調査する業務を行いながら、映像制作を続けている。
  • 芸術文化振興基金
  • 公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
  • エトノスシネマ
  • アジアンドキュメンタリーズ