カーボヴェルデ北西部のサンヴィセンテ島。カルロスはアルコールと薬物依存に翻弄されながら日々を生きている。その歩みの背後に絶えず響いているのが、カーボヴェルデに深く根ざした感情「ソダーデ」である。単なる郷愁を超え、奴隷制の時代から音楽を通して受け継がれてきたソダーデは、いまも人びとの記憶に息づいている。カルロスの声と記憶、そして音の風景をとらえることで、この民族誌映画はソダーデの一端を映し出す──それは個人の悲しみであると同時に、歴史が響かせる共鳴でもある。
カーボヴェルデ北西部のサンヴィセンテ島。カルロスはアルコールと薬物依存に翻弄されながら日々を生きている。その歩みの背後に絶えず響いているのが、カーボヴェルデに深く根ざした感情「ソダーデ」である。単なる郷愁を超え、奴隷制の時代から音楽を通して受け継がれてきたソダーデは、いまも人びとの記憶に息づいている。カルロスの声と記憶、そして音の風景をとらえることで、この民族誌映画はソダーデの一端を映し出す──それは個人の悲しみであると同時に、歴史が響かせる共鳴でもある。