人類学・民俗映像E

中国・雲南省、ミャンマー国境近くにある少数民族ワ族の集落、翁丁(オミダン)。「中国最後の伝統集落」と呼ばれ、6代目の村長、楊艾那(ヤン・アイナ)のもと、藁葺き屋根の家で暖炉を囲む穏やかな生活を300年近く守ってきた。しかし2012年、政府の「貧困削減重点政策」が始まると、地元の観光会社は開発のため、住民の移住を促進する。楊艾那は反対し、断水や停電、脅迫にも屈さず抵抗を続けたが、ある日、壊滅的な火災が発生する。失われゆく村の暮らしを記録しながら、原始社会から社会主義への移行を寓話的に描く。