「バウル」は八世紀からインド・ベンガル地方に受け継がれる“歌う修行”の伝統を持つ吟遊行者。この修行を30年以上続けてきたパルバティ・バウルは、2023 年11月に来日し、日本の修行文化の息づく地で奉納演奏を行った。バラモン階級に生まれながら、バウルの伝統に入ったパルバティ。インドでもなかなか理解されず、困難な道を歩んできた。そんな彼女が、来日公演を望んだのは、日印に共通する「修行」という貴重な文化に出会うため。“行”という河を渡河した者だけが知る豊穣な世界とは?彼女の歌ごえは私たちの未来を照らしだす。
