東京ドキュメンタリー映画祭2022

上映作品

長編北鵜島 上映時間86分

11月30日(土)12:40 / 12月9日(月)14:20

  • 佐渡島にある海辺の小さな集落、北鵜島。その素朴さと美しさに魅了された、英国ウェールズ出身の監督が10年にわたり東京からかの地へ通い、人々と風土を記録する。中世から続く神事「車田植」などの風習や、山海の恵みと厳しさと共に生きる人々の知恵や精神に触れるなかで、監督は故郷ウェールズでの思い出や、海洋学者だった父の最期に思いを馳せる。さまざまな歴史や記憶が重なり、やがて鮮やかな人間賛歌へと結実していく。

    2024年/86分/日本

監督のことば

友人を通じて知った北鵜島で撮影を始めたのが2014年。以来、コンクリートに囲まれた東京の自宅を離れ、この地の自然と人々の笑顔に触れるたびに、私は幸福を感じていた。この場所に故郷ウェールズの情景を重ね、病床にいた父のことを思う時間が増えるにつれて、この映画は当初の思惑から外れて、とても個人的なものとなっていった。映画作りは、北鵜島が私に教えてくれた死生観を反芻するための唯一の方法となった。

監督プロフィール

  • ジョン・ウィリアムズ、岩崎祐

    ジョン・ウィリアムズ(左)
    英国ウェールズ出身の映画監督、脚本家。1988年に来日。『いちばん美しい夏』(01)がハワイ国際映画祭でグランプリを受賞。監督作は他に『スターフィッシュホテル』(06)、『審判』(18)など。最新作は、北鵜島を舞台に人形劇を取り入れた『旅』(24)。上智大学英語学科教授。

    岩崎祐(右)
    映像作家。東京で暮らすエチオピア人難民申請者の奮闘を記録した『かぞくの証明』(19)がドイツ・ニッポン・コネクションに選出、東京ドキュメンタリー映画祭短編部門観客賞を受賞。旧ユーゴ出身の無国籍者を追った『彷徨』(21)が札幌国際短編映画祭でジャパン・プレミア・アワードを受賞。本作では共同監督を務める。

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