東京ドキュメンタリー映画祭 in OSAKA
東京ドキュメンタリー映画祭上映作品 > 短編セレクション4

上映作品

短編4短編セレクション4 上映時間82分

3月2日(木)12:15

鳥取県の山奥に暮らす老夫の生活や、人生の歩みを記録した波田野州平の『私はおぼえている:竹部輝夫さんと中津の記憶』と、寂れゆく故郷を盛り上げようと、北海道でアマチュアプロレス集団を立ちあげたサムソン宮本の奮闘と闘病を描く『無理しないケガしない明日も仕事~新根室プロレス物語~』。対象的な2本からみる、ひとの“人生”。



◎舞台挨拶
▶︎3/2(木)12:15の回 上映後
 登壇:堀威監督
 オンライン登壇:湊寛監督、波田野州平監督

  • 私はおぼえている:竹部輝夫さんと中津の記憶
    私はおぼえている:竹部輝夫さんと中津の記憶
  • 作品1

    私はおぼえている:竹部輝夫さんと中津の記憶 上映時間37分

    「私はおぼえている」は記録集団・現時点プロジェクトが、2017年より鳥取県で制作している映像シリーズです。このシリーズは鳥取に暮らす高齢者の方に、カメラを前に「おぼえていること」を語ってもらいます。シリーズ10作目の今作は、92歳になる竹部輝夫さんに、15歳で極寒の満州鉄道で働いた話や、戦後の都市化とダム建設により、村民が自分ひとりになった山間の集落について話していただきました。

    2021年/37分

監督のことば

ほとんど何も知らない老人に、最初の記憶から現在に至るまでの記憶を聞くことにした。彼が振り返るその長い人生の語りを聞きながら、私は返す言葉を持っていなかった。彼の人生はあまりに固有で、軽々しく何かを言えることなどひとつもなかった。そして私は、目の前にいるこの人は、私の知らない膨大な時間を使って今この場所までたどり着いたのだ、と実感した。これは、他にない唯一の生を生きる人間の記録です。

監督プロフィール

  • 波田野州平
  • 波田野州平

    1980年鳥取生まれ、東京在住。多摩美術大学映像演劇学科卒。主な作品に『TRAIL 』(2012・ユーロスペース)、『影の由来』(2017・東京ドキュメンタリー映画祭2018 短編部門グランプリ)、『私はおぼえている』(2021・山形国際ドキュメンタリー映画祭2021 招待作品)がある。

  • 作品2

    無理しない ケガしない 明日も仕事 ~新根室プロレス物語~ 上映時間45分

    本土最東端の町・北海道根室市で玩具店を営むサムソン宮本を中心に、学生時代冴えなかった仲間たちが極上のエンタメ集団「新根室プロレス」を作り上げた。モットーは「無理しない ケガしない 明日も仕事」。すると巨大レスラー・アンドレザ・ジャイアントパンダの人気が爆発。しかしサムソンが難病に侵される。「解散」を宣言したサムソンと仲間たちは初めての東京大会を決意する。プロレスラーとして人生を全うした男と仲間たちの物語。
    (*短編部門コンペティション アジアンドキュメンタリーズ賞)

    2021年/45分

監督のことば

実は主人公のサムソン宮本さんには会ったことがありません。サムソンさんがこの世を去った後に編集マンの堀さんと芦崎カメラマンが撮った素材を見直し、ご家族と新根室の皆さんに取材をしました。演出する上で「サムソン宮本ならどうするだろうか?」と問いけました。これは悲しい物語ではありません。それはサムソン宮本という人が最後までエンターテイナーとして生きたからです。サムソン宮本の精神は根室の地で生き続けています。
(湊寛)

こんばんは!プロレス大好きな私と、人生そのものがプロレスのサムソン宮本さんと出逢ったことで生まれた作品です。プロレスは人々にどれだけ影響を与えるのか⁉︎『1+1は200だ!10倍だぞ10倍!』と言ったレスラーがいましたが、私も新根室プロレスの皆さんに出逢って人生が何十倍にもなりました。皆さんも、この作品を観て何か変わるかもしれません。時が来た!それだけだ!
(堀威)

監督プロフィール

  • 湊寛、堀威
  • 湊寛、堀威

    湊寛(右):
    1976年生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。テレビ制作会社のディレクターとしてバラエティー番組や報道など幅広い番組を演出する。2017年テレビ朝日新人シナリオ大賞優秀賞を受賞。2019年『大黒座・ベイブルース』がメディア・アンビシャス・アンビシャス賞を受賞。現在はフリーで活動中。

    堀威(左):
    1974年生まれ。北海道古平町出身。父親の影響でプロレスの虜に。専門学校を卒業後、札幌のテレビ制作会社に入社。退社後は編集マンとしてドキュメンタリー番組を30本以上編集。今作はテレビ放映され、ギャラクシー賞 奨励賞、日本民間放送連盟賞テレビエンターテインメント優秀賞を受賞。

  • 芸術文化振興基金
  • エトノスシネマ
  • アジアンドキュメンタリーズ