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上映作品
短編421世紀の難民たち
12月2日(月)16:00〜上映
21世紀の難民や経済格差は重要な問題だ。『かぞくの証明』はエチオピアからの難民の生活を描いたドキュメンタリー作品。東京でたくましく生きる一家の暮らしを追いながら、悪名高き日本の難民政策の実態を浮き彫りにする。『ビニールハウスは家じゃない(This is not a house)』は韓国でビニールハウスを寮としてあてがわれ、冷暖房もない劣悪な環境での生活を余儀なくされる難民たちの記録。この誰にも切実な問題を考えてみよう。
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かぞくの証明 上映時間34分
エチオピア出身のエフレム・ハイレは日本で難民申請を続けてきた。彼は、東京で仕事をし、同郷の妻と日本生まれの6歳の娘と一見平穏に暮らしているが、不安と焦燥に苛まれている。最近、日本の難民認定基準が厳しくなり、彼のような難民申請者の先行きが一層暗澹としているためだ。さらに悪いことに、日本の法律は、彼が母国から必要書類を入手できないことを理由に、彼の結婚も、彼と娘の法的な親子関係も認めていない。役所の煩雑な手続きと不透明な判断基準の理解に苦しむエフレムは、地元の人々の支えを受けながら、家族の絆を証明しようと奮闘する。2019年/34分
監督プロフィール
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岩崎祐
東京在住の映像作家。日本の伝統文化や移民などについてのドキュメンタリーを演出してNHKワールドで放映されたほか、監督したダンス映画『nai-mono-gatari』は国内外で上映された。
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ビニールハウスは家じゃない(This is not a house) 上映時間53分
2018年現在、韓国で働く移住労働者は約100万人。今や彼らがいなければ基幹の産業は成立しないにも関わらず、彼らの劣悪な居住環境はいっこうに改善せず、家賃を給与から天引きされるなど、人権無視も甚だしい過酷な実態が多々ある。
コンテナやビニールハウスを居住空間として提供されている移住労働者の声を聞き、彼らを支援する移住労働者支援センターの活動家、弁護士のインタビューなどを通して、社会がどうやって彼らを搾取し、人間以下の扱いをしているのか、実態を探る。2018年/53分
監督プロフィール
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セ・アル・マムン、ジョン・ソヒ
セ アル マムン(SHEKH AL MAMUN) (左):1974年バングラデシュ・ダッカ出身。大学在学中だった1998年、移住労働者として韓国に入国。2001年から移住労働者人権運動に身を投じる。現在非営利法人 移住民芸術団体「アジアメディアカルチャーファクトリー」での活動家、またインディペンデント映画監督として活動し、制作・上映実績も多数ある。
ジョン ソヒ(SOHEE JEONG)(右):非営利法人 移住民芸術団体「アジアメディアカルチャーファクトリー」で活動している文化企画者であり、映像製作者でもある。社会的少数者の人権、文化芸術活動に関心をもち活動している。2014年に制作されたドキュメンタリー『ラストダンス』は韓国各地の映画祭で上映された。