東京ドキュメンタリー映画祭 > 上映作品 > 親子の離別
上映作品
短編6親子の離別
12月4日(水)12:00〜上映
様々な事情で離れ離れに暮らす親子の歪みを描く二本。『芯言~残された子ども』の主人公・芯言は、父親が日本で起業したため中国で祖父母に育てられるが、厳しいしつけに彼女は突然、奇声を上げるようになる…『ふたつの故郷を生きる』は、原発事故後に福島の父親と離れ都内で暮らす母子に密着。区域外避難者への住宅提供が打ち切られ、経済的、精神的に困窮するなか、粘り強く生きる姿を追う。
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芯言~残された子ども~ 上映時間34分
元気いっぱい、しかし気むずかしい8歳の女の子、芯言(シンゲン)。両親は彼女がわずか1歳の時に離婚し、仕事のため日本へ移住した。芯言は祖父母のもとで、伝統的な価値観に基づき厳格に育てられるが、その態度は、彼女が求める愛情とは埋めがたい隔たりがあった。やがて芯言は、奇妙な振る舞いを始めるようになり、困惑した両親は、彼女と共に過ごしなんとか彼女への愛情を満たそうとするが…。
いま中国で深刻な社会問題となっている「異世代間教育」の問題を、少女の視線を通して繊細に描き出す。2018年/34分/ 中国
監督プロフィール
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劉銘漾(Yang Sea LIu)
1987年中国生まれ。中国国内のニュースチャンネルでジャーナリストとして働いた後、2017年よりアメリカ・チャップマン大学でメディアアートと映画を学ぶ。日本では、本作が初の上映となる。
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ふたつの故郷を生きる 上映時間65分
福島の原発事故から9年目を迎えたいま、新たな困難に直面している人たちがいる。その多くは子育て世代の母親たち。わが子の健康を守りたい一心で、子連れで福島や周辺地域から避難した女性たちだ。夫が福島に残って働き、生活を支えるケースが多い。母親たちのほとんどは不安定な雇用条件で働き、必死に生き延びている。2017年3月、避難指示区域外からの避難者へのほぼ唯一の補償であった住宅提供が打ち切られ、多くの母親が経済的、精神的に困窮。自死する女性までが現れた。
本作は、東京都内に母娘で生活する一家と、1人ひとりに親身に向き合う支援者たち、そして政府に政策改善を迫り、粘り強く行動する女性たちの姿を描くことで、「復興」のあるべき姿を問いかける。2018年/65分
監督プロフィール
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中川あゆみ
社会の周縁に暮らすマイノリティの生き様やアートを主な関心事に、テレビドキュメンタリーを中心に製作してきた。中国の移動養蜂家、バルカン半島を旅するロマの楽団、タンザニアの農民音楽、アマゾン移動法廷船、脱北1.5世の子供たちなどを取材。 日本のセクシャル・マイノリティ1000人のカミングアウトを追った作品は、ATP奨励賞、Sunny Side of the Docs(仏)「Best Asian Project」を受賞。
311後は被災地取材を行い、今作は2015年から取材を始め完成させた。