東京ドキュメンタリー映画祭2020

ニュース

2023.11.13
田辺・弁慶映画祭にて『ロマンチック金銭感覚』がフィルミネーション賞を受賞しました

田辺・弁慶映画祭にて、『ロマンチック金銭感覚』がフィルミネーション賞を受賞されました。

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本作品は2023年度の東京ドキュメンタリー映画祭長編部門にて、2回上映がございます。

12月15日(金)12:15
12月16日(土)10:00

2023.10.25
東京ドキュメンタリー映画祭2023 ラインアップ解禁

6 回目となる「東京ドキュメンタリー映画祭2023」が、本年12 月9 日(土)〜12 月22日(金)に、新宿K’s cinema にて開催されることが決定いたしました。今年も「短編」「長編」「人類学・民俗映像」の各コンペティション部門の厳選された作品のほか、舞踏の世界や、90 年代沖縄の伝説のお笑いコンビ『ファニーズ』、2016 年に逝去した歌手「りりィ」の生前のライブを記録した『りりィ 私は泣いています』の特別上映など、2 週間にわたり、多彩なドキュメンタリー映画の上映を行います。各作品の上映日時や内容は、本サイトをご覧ください。

なお本年8月、前プログラムディレクターが辞任した問題を受け、今年の映画祭の開催につきましては現行スタッフで討議し、劇場や後援団体とも協議を重ねておりましたが、既に皆様の応募作品をお預かりしており、公的助成をいただくなど社会的な責務が発生していること、現行のスタッフに新たな問題行為は認められなかったことから、劇場・後援団体の承認を得て、開催を決定することといたしました。

開催にあたり、改めて運営指針を定めたほか、映画祭初日 (12/9)に、韓国での#Me too 運動のその後を記録したドキュメンタリー映画『アフター・ミー・トゥー』の上映と「誰もが安全に、安心して参加できる映画の現場」をテーマにしたトークセッションを行い、人間の尊厳を守り、ハラスメントを看過しない映画の現場の運営を考える機会を設けます。

<映画祭プログラマー 佐藤寛朗 コメント>
今年の映画祭の開催は、開催休止や組織の解散も議論される中で、映画祭の果たせる責任とは何か、現行スタッフ(佐藤寛朗、澤山恵次、津留崎麻子、若林良、吉田悠樹彦、田淵絵美、井河澤智子、竹田史佳)一同熟孝したうえの決断でした。社会の規範が時代によって変わるように、ドキュメンタリーの制作や映画祭の運営においても、取材対象者、スタッフ、観客など“他者の尊厳”への感覚を、日々アップデートする必要があると考えます。なぜならドキュメンタリーとは、人間であれ社会であれ、取材対象をまなざす限りは「その人(事態)をどう捉えるか」という、まなざす側の倫理が問われる事が前提の表現だからです。今夏問われたことの反省を踏まえながら、「社会を考える場作り」としてのドキュメンタリー映画祭を、一歩歩ませていただければと考えています。

<参考.pdfファイル>
東京ドキュメンタリー映画祭2023 ラインアップ解禁
東京ドキュメンタリー映画祭 運営指針 

2023.10.25
本年の映画祭の開催につきまして

本年の映画祭の開催につきまして、報告いたします。

8月2日、本映画祭のプログラムディレクターのひとりが、下記の問題で辞任いたしました。
亡くなられた方のご冥福を、改めてお祈りいたします。

(参考)2023.08.02
本映画祭プログラムディレクターに関する問題の対応について

その後、本年の映画祭の開催につきましては一旦白紙とし、現行スタッフ間で討議し、劇場や後援団体とも協議を重ねてまいりましたが、既に皆様の応募作品をお預かりしており、公的助成をいただくなど、社会的な責務が発生していること、現在のメンバーに新たな問題行為は認められなかったことから、劇場・後援団体の承認を得て、以下の日程で開催を決定することといたしました。

 「東京ドキュメンタリー映画祭2023」2023年12月9日(土)−22日(金)
   開催劇場:新宿ケイズシネマ

ただし開催にあたっては、スタッフ一同、今回問われた事態を重く受け止め、映画祭の果たせる責任とは何かを熟慮のうえ、以下の取組を実施しています。

1) 本映画祭は、あらゆる性暴力やハラスメントを認めないことを、あらためて宣言します。
・スタッフ間で議論し、策定した今後の運営方針を「運営指針」として明文化し、サイト内「映画祭について」欄に掲載いたします。

2) 今回の問題を受け、映画祭として以下の取り組みを実施しています。
・事態の発覚が選考期間中だったため、出品作家に対し状況やステートメントを随時報告し、参加持続の意志を確認いたしました。その結果、辞退を申し出る応募者が数名いらっしゃいました。
・過去の映画祭において、性暴力やハラスメントや繋がる問題行動がなかったか、現行スタッフに聞き取り調査を行いました。結果、スタッフ間にこうした事実は認められませんでした。
・今回の問題を受けた組織の対応や今後の運営指針について、社労士に相談いたしました。トークセッション的プログラムの実施(後述)や、スタッフによるハラスメント防止の研修の受講、第三者の視点による安全な運営の担保を提言され、順次実施の予定です。
・体制に関して、本年はプログラムディレクターの新たな就任などはせず、現行スタッフの連名による「映画祭実行委員会」方式とし、今後については本年の映画祭実施後、改めて考えることとします。

3)本年の映画祭で、性暴力やハラスメントを考える特集プログラムを実施します。
・本年の映画祭初日(12/9)におきまして、今回の問題に関連する内容の作品上映と、ハラスメントを生じさせない映画の現場(映画祭を含む)あり方をテーマとしたトークセッションを実施します。内容の詳細に関しましては、追って本サイトで発表いたしますので、そちらをご覧ください。

                                   2023年10月25日
                   東京ドキュメンタリー映画祭
                                       佐藤寛朗
                                       澤山恵次
                                       津留崎麻子
                                       若林良
                                       吉田悠樹彦
井河澤智子
                                       竹田史佳

<参考.pdf>
東京ドキュメンタリー映画祭運営指針
本年の映画祭の開催につきまして

2023.08.02
本映画祭プログラムディレクターに関する問題の対応について

本映画祭プログラムディレクターに関する問題の対応について

2023年7月28日に、ご親族より逝去が伝えられた俳優・映画監督が、生前「K」という人物から性被害を受けたとの内容をご自身のTwitter(X)に投稿されていたことをめぐり、ここ数日、加害者とされる人物が、本映画祭のプログラムディレクターのひとり、金子遊であるとする言説がSNS等で伝えられる事態となりました。

事態を重くみた映画祭スタッフは、直後より金子への聞き取りを含めた事実関係の確認と、今後の対応に関する協議の場を持ちました。当人の説明によると、告発内容は事実ではないが「K」は自分を指しているのではないかと考えており、違法行為は無いものの「過去の不貞行為やそれにより彼女の心を傷つけたことは事実」として反省と謝罪の意を表明しました。その内容は7月31日、本人のブログにも掲載されています。

その後当人を除くスタッフ全員で話し合いを重ねましたが、当人の行為の結果、被害を受けたと主張する方が亡くなった事実の意味は重く、例え過去のことであっても道義的責任を取る必要があるとの結論に至りました。その結果、映画祭実行委員の総意として、金子に対しプログラムディレクターの降板が勧告され、本人もこれを了承しました。金子は事務局を辞任し、今後、映画祭に関わる一切の業務を辞退いたします。

亡くなられた方のご冥福を心からお祈り申し上げます。

社会的に繊細な題材を扱い、人間の尊厳への慎重な配慮が求められる本祭にとって、性加害は決して容認できるものではありません。要職にある人間のひとりが、性加害という重大な問題を問われたことを、心よりお詫び申し上げます。結果として、これまで性加害問題への認識が甘いまま運営を続けてきてしまったことは、ドキュメンタリー映画祭への信頼を大きく損なうものであり、社会的責任を痛感し、深く反省しております。

まずは率直にお詫びを申し上げ、映画祭として今後、性加害の問題にどう対応すべきかの具体的な取り組みを、検討していく所存です。

お騒がせして誠に申し訳ございません。

皆様のご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

                       2023年8月2日

                東京ドキュメンタリー映画祭事務局  スタッフ一同

(一部修正しました)

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