上映作品
特別2暗黒舞踏の世界 上映時間93分
2月28日(火)16:55
戦後日本から羽ばたいた芸術ジャンルの「舞踏」を再発見してみよう。『藤原 – Fujiwara』は国内外で活躍する木村由が限界集落の記憶と寄り添う舞いを楽しめる。土方巽の妻であった舞踏家を映した『元藤舞踏記録映画』では、秋田や恐山での作品からマニア必見のその稽古場面まで、このジャンルの原点を丸ごと見たい。
◎舞台挨拶
▶︎2/28(火)16:55の回 上映後
登壇:猪鼻秀一監督
-
作品1
元藤舞踏記録映画 上映時間73分
元藤燁子は、もうこの世にいません。2003年に亡くなり死後、約20年も経っています。彼女は、舞踏創始者土方巽の妻で舞踏家でした。今はなき土方巽記念アスベスト館館長でした。全く無名の才気溢れる土方巽を見出し、彼をプロデュースし、そして、自らも舞踏を踊った人物です。彼女の舞踏は、これぞ前衛芸術と衝撃を受ける圧倒的な舞踏で多くの人を魅了し、後進を育てました。いつか彼女の舞踏が世界中の女性舞踏家の指針になる日が必ず来る思い、撮影を始めた事を思い出します。
2022年/73分
監督のことば
元藤燁子さんの舞踏に出合う前は、実は、私は、舞踏は、気持ち悪いと思い苦手でした。しかし、不思議な巡り合わせで元藤さんを紹介されて初めて元藤さんの舞踏を観た時、大学の授業では、絶対に知る事の出来ない本当の日本の誇る「舞踏」に出合い虜になり、記録映画を撮りました。元藤さんは、いつも次々と恐ろしいぐらいのアイディアを考え、それらを舞台に上げて行きました。舞踏を知らない世界中の方々にこの記録映画を観て頂きたいです。
監督プロフィール
-
猪鼻秀一 Shuichi Inohana
多領域芸術作家(映画・現代美術・舞踏・企画)。1970年埼玉県川越出身。バンタンインターナショナルカレッジ映像・現代美術講師歴、土方巽記念アスベスト館映像及び現代美術講師歴。日本映画製作者協会映画祭学生部門入選、岡本太郎記念現代芸術賞入選、POLA美術振興財団イタリア派遣助成、イタリア先鋭的舞台団体「コントルローチェ」特別研究員、国際交流基金及びフランスセンターバンコク展覧会及び公演助成、朝日新聞文化財団タイ派遣助成。
-
-
作品2
藤原 - Fujiwara 上映時間21分
秩父皆野の限界集落、藤原地区。
その沿道に林に身を投じ、滲透させる。土や葉が記憶した悲しさ、喜びをからだに取り込む。
ダンスは空間と時間を捉え、形而上と形而下をつなげる作業だ。
その姿にインスパイアされたザイ・ルダ・クニンが音楽を重ねる。
図らずも曲のタイトルは“When i wake up i realise im dead” 距離を経て、距離を失った共同作業の記録。2022年/21分
監督のことば
映画やドキュメンタリーを撮影するところまでまだ意識が至っていないので、映画の定義や解釈も未熟ゆえ、ベクトルの定かでない状態で、偶発的に生まれた映像に映画としての要素や、必然を見出すことに喜びを感じています。今ここにしかないものを、かけらでも残せたらうれしい。
監督プロフィール
-
細田麿臣
グループ「ダンスパフォーマンス蟲」のスタッフとして舞台映像の記録を20年続ける。コロナ禍を機会に映像を介してダンサーと音楽家のコラボレーションに取り組む。東京ドキュメンタリー映画祭に出展する『藤原 - Fujiwara -』は初監督作品となる。