人類学・民俗映像部門特別上映作品
追悼 岩崎雅典 海人と山人の民俗

「福島 生きものの記録」シリーズで知られ、2021年に逝去した岩崎雅典監督。トカラ列島の中之島で、20年ぶりの丸木舟づくりにかける人々の情熱を追った『最後の丸木舟』。秋田県の山深く、マタギたちの緊張感あふれるクマ狩りを通して、山人の精神を描いた『又鬼』。1970年代以降に、日本列島の南北で特筆すべき民俗文化を持ち伝えていた海と山の人々の生活の息吹をフィルムに焼き付けた初期2作品を追悼小特集として上映する。

◎舞台挨拶
▶︎12/21(木)10:00の回 上映後
 登壇:北村皆雄(ドキュメンタリー映画監督)、明石太郎(『最後の丸木舟 吐噶喇列島中之島の記録』『又鬼』撮影)

人類学・民俗映像6

愛知県の四十九日の弔いの習俗に親密な距離からカメラを向け、ささやかだが重要な瞬間を逃すことなく切り取った『さきわう家』。時代の流れのなかに消えつつある盆習俗を、広島市内の寺を実家とする監督が同郷人ならではの視点で30年かけて記録した『あさがお灯籠』。各地の特色ある仏教民俗を捉えた2作品。

◎舞台挨拶
▶︎12/15(金)14:45の回 上映後
 登壇:加藤優季監督、青原さとし監督
▶︎12/21(木)12:20の回 上映後
 登壇:加藤優季監督

人類学・民俗映像5

「アイヌ語」の伝承活動に取り組む和人・関根健司の半生を紹介する『ラメトッコㇿ ヤン』。彼とアイヌの妻の間に生まれた娘・摩耶のアイデンティティと葛藤を描く『ハッピー・アイヌ』。太古から現代までに生まれた「文様」の多様な世界を追う『フィシスの波文』。人間の生み出した文化の「継承」をテーマにした3作品。

◎舞台挨拶
▶︎12/15(木)10:00の回 上映後
 登壇:山田裕一郎監督、茂木綾子監督

 

KAKERU カケル ~舞台の裏の物語~

ドイツ人のクラウス・フランケは、ドイツと沖縄の文化の懸け橋となるため、ライン川を巡る音楽・演劇台本を書き、資金調達に奔走したが未だ返事すら来ない。助成がもらえるのかもらえないかは公演の直前まで分からない。けれども練習を進めていかなければ何もできていないのに本番を迎えてしまう。100名を超える出演者の士気を高めなければと焦る。役者や合唱団の練習場所へ、IDA衣装チームの学校へ、ブラスバンド練習場所へ、と慌ただしく活動するとき、いろんなハプニングや公演を妨げるような事ばかりが続く。彼は精神的に限界まで追い込まれる中、試練をどのように乗り越えていくのか?果たして無事に開催することはできたのか?