上映作品
人類学民俗芸能:伝承へのおもい 上映時間113分
12月6日(金)12:40 / 12月7日(土)15:35
コロナ禍で大きな影響を受けた民俗芸能の担い手の思いを描く2作品。『若獅子とハレの日』は、大阪・河内長野に伝わる「日野獅子舞」の4年の中断後の復活を取材した。『音、鳴りやまぬ。』は、東京・池袋周辺で行われる「まとい」「お囃子」「獅子舞」に携わる人たちが、パンデミック下で思うように活動できない姿を追う。
◎舞台挨拶
▶︎12/7(土)15:35の回 上映後
登壇:玉置裕哉監督、長岡参監督
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作品1
若獅子とハレの日 上映時間23分
大阪の小さな村で約700年以上、口伝のみで伝承されてきた民俗芸能「日野獅子舞」。暴れ獅子と呼ばれるほどに激しく6つの型から構成される舞いが特徴で、五穀豊穣などを祈願する地元住民にとって欠かせない祭事である。担い手の高齢化や若者離れなど様々な課題を抱えながらも、伝統を受け継ぐ若手獅子舞演舞団の葛藤と挑戦を描くお祭りドキュメンタリー。
2024年/23分/日本
監督のことば
日本各地のお祭りを取材する中で、やはり多くの地域で担い手不足により伝統文化が日々途絶えています。一方で、自分の故郷や住んでいる地域のすぐ近くにも目を向けると、数百年の歴史をもつ伝統芸能や文化が今も続いている。本作が、現代を生きる人々にとって、祭りとは何なのか?を考えるきっかけに、また地元に眠っている歴史文化に目を向けるきっかけになれば幸いです。
監督プロフィール
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玉置 裕哉
1997年和歌山県生まれ、大阪府在住。旅とカメラにのめり込み、1年間で41ヶ国を訪れ、世界中の絶景や人々の暮らしをカメラに収めた。フリーランスビデオグラファーとして活動し、主に広告映像や観光PR・ドキュメンタリーなどの制作を行っている。ライフワークとして全国各地の伝統文化や地域のお祭りに焦点を当てた取材・映像作品の発信を積極的に行っている。
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作品2
音、鳴りやまぬ。 上映時間90分
長崎獅子舞、冨士元囃子、雑司が谷御会式。メガタウン池袋の東西に今も残る3つの祭礼がある。蔓延するコロナ禍の渦中で、人々は祭りを行えぬことに戸惑い、怒り、嘆いていた。それでも、もがいていた人々がいる。祭礼を信じ、守ろうとしていた人々がいる。誰も経験したことのない時代の中、それでも音は鳴り続けるのであった…。コロナ禍の大都会の中に息づく、知られざる祭礼の姿を克明に描いたドキュメンタリー。
2022年/90分/日本
監督のことば
コロナ禍の祭礼団体を追うという主題に挑むにあたり、カタログ的映像ではなく、街に祭礼の音が生じないという出来事と、それに対する人々の感情をこそ記録しようと思った。「音を聴いたものには縁が生じてしまう」と誰かが言ったが、その考えに則るなら「無音」であるということはまさに「無縁」であるという事になる。祭礼(とその音)とは、コミュニティそのものであるのかもしれない。
監督プロフィール
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長岡参
活動写真家。長岡活動写真館/みんなの伝芸・代表。徳島県に移住後、全国の様々な集落を探訪しドキュメンタリー映画『産土』を制作、全国各地で上映される。現在続編を製作中である。代表作に神山町の老美容師を6年間追い続けた『神山アローン』や、フィクション作品『あわうた』等がある。