東京ドキュメンタリー映画祭2022
東京ドキュメンタリー映画祭上映作品 > パルバティ・バウル〜黄金の河を渡って

上映作品

長編パルバティ・バウル〜黄金の河を渡って 上映時間109分

12月9日(火)13:45/12月14日(日)16:25

  • 「バウル」は八世紀からインド・ベンガル地方に受け継がれる“歌う修行”の伝統を持つ吟遊行者。この修行を30年以上続けてきたパルバティ・バウルは、2023 年11月に来日し、日本の修行文化の息づく地で奉納演奏を行った。バラモン階級に生まれながら、バウルの伝統に入ったパルバティ。インドでもなかなか理解されず、困難な道を歩んできた。そんな彼女が、来日公演を望んだのは、日印に共通する「修行」という貴重な文化に出会うため。“行”という河を渡河した者だけが知る豊穣な世界とは?彼女の歌ごえは私たちの未来を照らしだす。

    2024年/109分/日本

監督のことば

この作品は、私にとってかけがえのない出会いが紡ぎ出した玉手箱のような映像です。30年以上前の彼女との出会いはもちろん、そしてインドの哲学者然としたバウルマスターたちとの出会い、日本での寺院仏閣・聖地での撮影も、望んでも叶えられないようなご縁が結実して完成しました。
パルバティの歌ごえは、現代では表現できないような深い響きに満ちています。彼女の生き方とその響きが一人ひとりの心の奥底に、何かの種子となって静かに鼓動し始めることがあれば、監督としてはそれ以上にうれしいことはありません。

監督プロフィール

  • 阿部櫻子

    1968年東京生まれ。アジアアフリカ語学院でヒンディー語を学び、1992年にインドビハール州のミティラー画に興味を持ち、渡印。作家宅に同居するが女性が一人で歩けない旧弊な田舎の暮らしになじめず、西ベンガル州のシャンティニケタンに移り住み、パルバティと出会う。5年ほどのインド生活の後、2001年より(株)ヴィジュアルフォークロアに参加し、映像を学ぶ。NHKのBS番組「にっぽん百名山」「朝ごはんLab.」など多数演出。著書に「インド櫻子ひとり旅」(木犀社)。自主制作映画に『The Path〜パルバティ・バウル風狂の歌ごえ(76分 2019制作)』もある。

  • エトノスシネマ