東京ドキュメンタリー映画祭 > 上映作品 > 紅線 Red Line
上映作品
長編紅線 Red Line 上映時間142分
12月10日(水)11:45/12月13日 (土)16:00
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紅線(Red Line)とは、越えてはならない一線、あるいは譲れない一線を指す。2019年に起こった大規模な民主運動の後、香港社会を一変させる国家安全維持法が導入される。自由な言論や思想が封じ込まれる警察国家へと急激に変貌する中、標的となったのは民主的な論調を続ける報道機関だった。大手のアップルデイリーが2021年6月24日号を最後に閉鎖に追い込まれると、スタンドニュースや衆新聞も次々と営業を停止。記者達はそれでも取材を続けようともがき続けていた。どこに越えてはならない一線があるのか、譲れない一線をどう保つのか、揺れる記者たちの葛藤の3年間を記録した。
舞台挨拶
2024年/142分/日本
監督のことば
香港では、もう催涙弾もペッパースプレーも発射されません。押さえ込むべき発言も、デモも、もうどこにも見当たらないからです。隙間を縫うように取材をする姿は、“あなたには何ができるのか”を常に突きつけられているように感じていました。共同監督である佐藤は、今年4月突然帰らぬ人となりました。時は否応なく行き過ぎ、その止めようのない流れの中でも、消せない記録と消えない思いは、きっと残り続けるのだと信じています。
監督プロフィール

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佐藤充則、平野愛
佐藤充則(左) 平野愛(右)
佐藤充則・平野愛は上海の大学を卒業後、共にドキュメンタリー制作会社に勤め、その後AsianComplexを立ち上げる。NHKを中心に番組制作に携わり、NHKスペシャル『引き揚げはこうして実現した〜旧満州・葫蘆島への道〜』やNHK-BS1スペシャル『チャイナブルー・ある企業家の記録』など多数。今春、佐藤永眠(享年52)。本作が遺作となった。



