上映作品
長+短編『Johnny』+『鶴になる』 上映時間93分
12月10日(水)16:20/12月14日(日)12:00
震災後も営業を続ける岩手県・陸前高田市のジャズ喫茶に流れる、店主と常連の“日常の時間”を記録した『Johnny』。大阪・ミナミに一軒だけ残る芸妓がもてなすお茶屋に飛び込んだ見習いが、作法や稽古に苦戦しながら芸妓を目指す『鶴になる』。対照的な二つのお店で展開される、女性たちの安らぎと華やぎの記録。
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作品1
Johnny 上映時間32分
岩手県陸前高田市のジャズ喫茶「ジャズタイム・ジョニー」。店主の由紀子さんと常連の雄さんを中心に、音楽や料理、客たちの会話を静かに映し出し、震災を経て営まれる日常の姿を描く。ここでは震災当時の思い出ばなしも、自然なやり取りとして交わされていく。店に流れる時間を映し取り、この場所が人々にとってどんな意味を持つのかが、少しずつ立ち上がってくるドキュメンタリー。
2025年/32分/日本
監督のことば
初めてジョニーを訪れたのは新聞記者の頃だった。店には音楽、由紀子さんの料理、そして思い出が重なり合う時間が流れていた。常連客も新客も、集まれば震災の話が自然に始まる。その言葉や沈黙の中に、人と人の距離がゆるやかに結び直されていくのを感じた。誰かの不在を抱えながらも、静かに続く営みは災間を生きる私たちの道標のように感じ、そこで出会う魅力的な人々の姿を見つめてみたいと思った。
監督プロフィール

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長谷川三四郎
2019年より新聞記者として東北を取材。映像制作に傾倒し、2023年に渡英。2024年マンチェスター大学で映像人類学の修士号を取得。人々の日常を見つめるドキュメンタリーを志す。現在はディレクターとしてテレビ制作に携わる。
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作品2
鶴になる 上映時間61分
かつて大阪・ミナミは、芸妓二千人が行き交う日本有数の花街だった。しかし今、その灯は消え、たった一軒のお茶屋「たに川」だけが残る。そこに飛び込んだ若い見習い。踊りの稽古に汗を流し、作法に苦戦しながらも芸妓になる夢を追う。かつての華やぎを失った街で、ひときわ揺らめく光の一年を見つめる。
2025年/61分/日本
監督のことば
大阪に芸妓?京都じゃなくて?そう思い訪れたお茶屋で目にしたのは、白い顔に三味線の音に合わせて舞う芸妓の姿。華やかな宴席、見惚れるような踊り。ここは周囲のお茶屋が消えるなか、二代目主人が必死に守り続けてきた店だった。そして新たに門を叩いた見習いの千鶴。壁にぶつかりながらも稽古に励み、伝統を受け継ぐ存在として成長していく姿に心打たれた。
監督プロフィール

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島田拓空也
関西学院大学在学中に制作した、自閉症のしんちゃんとその陶芸作品の制作を支える90歳の支援員の絆を描いた「無題」が、札幌国際短編映画祭 Microdocs部門でグランプリを獲得。その後、Yahoo!ニュースドキュメンタリーのクリエイターとして活動。
現在は、テレビ番組の制作会社に勤める。







