東京ドキュメンタリー映画祭2022

上映作品

短編あなたのそばに 上映時間68分

12月8日(月)16:35/12月13日(土)10:00

リアルな赤ちゃん人形「リボーンドール」を携え愛しむ3名の女性が、率直な心情を明かす『リボーンドールと生きる』。29年勤めた局を追い出されたラジオDJ ジェイムス・ヘイブンスが、自前でFMラジオ局を作るまでの壁を描いた『Never Give Up それでもラジオ!!』。積み重ねられたインタビューが、必要とすること、されることの意味を問う。

  • リボーンドールと生きる
    リボーンドールと生きる
  • 作品1

    リボーンドールと生きる 上映時間10分

    生きているように見える赤ちゃん人形、リボーンドール。抱けば、重さも肌の質感も、本物の赤ちゃんそのもの。その生々しさに怖いと感じる人もいるが、月に30体以上も売れている。本作に登場するのは、病や人生の選択で子を持てなかった人、独身にこだわってきた人、ドールに自分を映す人──彼女たちはなぜドールを愛おしむのか。愛と孤独が交差する心情を、証言で浮かび上がらせるインタビュー・ドキュメンタリー。

    2024年/10分/日本

監督のことば

リボーンドールと初めて対面した女性が、泣きながら喜ぶ姿を見たとき、命の誕生に立ち会ったような衝撃を受けた。その感覚は、私だけのものではない。リボーンドールには、それぞれの記憶や感情を呼び覚ます不思議な力がある。命のない存在を通して、人はどこまで心を重ね、何を映し出すのか。この作品が、あなたの心にも“共感”の小さな灯をともすことを願っている。

監督プロフィール

  • 二階堂萌花
  • 二階堂萌花

    2021年に千葉大学大学院を卒業後、東京ビデオセンターに参加。CX /FOD「密着!15人大家族うるしやま家」、BS-日テレ「ドランク塚地のふらっと立ち食いそば」を制作。自身発案によるオリジナルドキュメンタリーとしては本作が初監督作品。また本作は、Tokyo Docs2024のショートドキュメンタリーショーケース部門で優秀作品賞受賞。

  • 作品2

    Never Give Up それでもラジオ!! 上映時間58分

    29年間にわたって番組を続けたタレントがラジオ局から追い出された。理由は局の若返り。その悔しさから新たにFM局を作ると発表。彼の名はジェイムス・ヘイブンス。アメリカ国籍の51歳(2022年当時)。国籍の壁、経営計画、公共性の確保…放送免許の取得は想像以上に困難だった。それでもラジオにこだわる理由がある。名古屋で起きた人気ラジオDJ降板騒動からの3年間を追った。

    2025年/58分/日本

監督のことば

FM局と言えば音楽主体で品のある番組が多かった時代、朝から破天荒なトークで笑わせるバイリンガルDJが現れ、名古屋の人気者になりました。それから四半世紀。放送を取り巻く環境が厳しさを増す中での開局宣言に驚き、撮影を相談しました。この小さなFM局にスタッフ、出演者、スポンサー、行政、リスナーそれぞれの想いが交錯しています。その多くは実績主義や効率主義では説明できない点が、私には一筋の光に見えました。

監督プロフィール

  • 松永安浩
  • 松永安浩

    1971年大阪府出身。テレビ愛知からラジオ番組制作会社イー・エー・ユー(東京都港区)へ転職。ジェイムス・ヘイブンスなどの番組ディレクターを経て、2008年ビーンズメディア設立。企業向け映像などを制作。ドキュメンタリーは初挑戦。本作ナレーターの西田修はテレビ局時代の先輩。

  • エトノスシネマ