東京ドキュメンタリー映画祭2022

上映作品

短編生きる実感 上映時間77分

12月9日(火)11:50/12月18日(木)16:40

ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患い在宅で暮らすさゆりと、重度訪問支援者として彼女の暮らしに寄り添うまき。彼女たちの日々の楽しみや社会とのかかわりを描いた『because time is life』 。難攻不落の“悪魔のレース”に挑み続けるプロトレイルランナーの挑戦を追った『メインクエスト2』。それぞれに灯る命の輝きを、カメラが捉える。

  • because time is life
    because time is life
  • 作品1

    because time is life 上映時間32分

    ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患い、四肢も動かず声も出ず人工呼吸器をつけて在宅で暮らすさゆりと、重度訪問介護の支援コーディネーターとして暮らしに寄り添うまき。家族介護に限界を感じたさゆりがまきと出会い、生きるためにしてきたことの数々は社会を少しずつ変えていく。「生きること」と「個と社会のかかわり」を問い悩みながらも日々のなかにささやかな楽しみや喜びを見つけて笑い合う女性たちのしなやかさを描く。

    2025年/32分/日本

監督のことば

人が「生きる」とはどういうことか。私の「生」は私だけのものなのか。その問いが制作のきっかけでした。ALSは運動を伝達する神経だけに異変が起こり、やがてあらゆる筋肉が動かせなくなる病です。原因は解明されておらず誰がなるとも限らない。そこにいるのは「私かもしれない」と一人ひとりが想像すること。それは今の社会が抱えるあらゆる課題を解いていく一歩となることを信じ、本作が小さくともその一助となれば幸いです。

監督プロフィール

  • 天野澄子
  • 天野澄子

    愛知県生まれ。横浜国立大学教育学部総合芸術課程在籍中に故梅本洋一氏に映画評論を学ぶ。卒業後はパブリックアートのディレクションに長年携わる。2013年長野県信濃町へ移住。2021年から地域に暮らす人々を表現者として捉え取材し、映像や文章などで表し、表現者本人の個展として展示上映するシリーズを展開する。

  • 作品2

    メインクエスト2 〜穢れなき負け犬の遠吠え〜 上映時間45分

    完走率は1%未満。約束されているのは失敗のみ。“悪魔のレース”とも名高い難攻不落の「バークレー・マラソンズ」。キング牧師暗殺犯の脱獄劇に始まるこのレースに、100マイルレースを100本完走することを生涯の目標に掲げる日本屈指のプロトレイルランナー・トモが挑む。2024年、失敗すら覚悟の5度目の挑戦を追う。

    2025年/45分/日本

監督のことば

この3年間、
トモというプロトレイルランナーを間近で見て、多くのことを感じました。
彼を取り巻く愉快な仲間たち、
そして常識を超えた難解なバークレーマラソンズ。
そのすべてが私に新しい気づきを与えてくれました。
本作は、そんなトモが自らを見つめ直す旅なのです。
自分を見つめ直す力こそ、人が本来持つ大切な能力の一つだと実感しました。

監督プロフィール

  • 上原源太
  • 上原源太

    1980年生まれ、東京都出身。2015年に独立。映像美を軸に多彩な表現で映画や広告を手がける。長編映画「元気屋の戯言」(11)でゆうばり映画祭にノミネート。「メインクエスト」(23)ではトレイルランナー・トモの挑戦を追い、普遍性の高い世界観を築いた。

  • エトノスシネマ