上映作品
人類学・民俗映像人類学・民俗映像D 上映時間75分
12月11日(木)13:45/12月16日(火)16:10
「コロストラム」とは出産後に最初に出る乳のこと。
スイスアルプスで酪農家を営む47歳のパスカルは、父と、最近兄も亡くし、ひとりで毎日約30頭の牛の乳を搾り、谷間の酪農会社に牛乳を売り暮らしている。そんな彼のもとに、夏の間、ボランティアとしてやってきたのは、都会に住む31歳のソレーヌだ。パスカルの酪農家としての過酷な日々を体験した彼女だったが、やがて二人は違いを乗り越え、共に働きながら、互いを知り、心を開き、思いがけない絆を育んでいく。
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コロストラム 上映時間75分
「コロストラム」とは出産後に最初に出る乳のこと。
スイスアルプスで酪農家を営む47歳のパスカルは、父と、最近兄も亡くし、ひとりで毎日約30頭の牛の乳を搾り、谷間の酪農会社に牛乳を売り暮らしている。そんな彼のもとに、夏の間、ボランティアとしてやってきたのは、都会に住む31歳のソレーヌだ。パスカルの酪農家としての過酷な日々を体験した彼女だったが、やがて二人は違いを乗り越え、共に働きながら、互いを知り、心を開き、思いがけない絆を育んでいく。2024年/75分/スイス
監督のことば
この映画は、私自身がボランティアとしてパスカルさんの人生と牛の群れに触れ、骨の折れる彼の仕事を学んだこと、そして、大地との繋がりを取り戻したいと考える都会育ちのサロムさんと出会ったことから生まれました。私はサロムさんに、パスカルさんと夏を過ごし、山の牧草地を手伝ってほしいと頼みました。映画の中で彼女は、架空の人物ソルネを演じます。彼女自身もパスカルさんからインスピレーションを受け、酪農に対する好奇心旺盛な視点を映画に与えてくれました。
この映画の焦点の一つは、私たちの中で失われてしまった自然や大地との繋がりを回復し、ある種の精神性と再び繋がりたいという願望です。その願いに光を当て、農業の世界と母親の力に敬意を表する空間を、映画が創り出していると信じています。
監督プロフィール

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水野さやか
1991年ジュネーブ生まれ。HEADジュネーブ校で映画制作を学ぶ。学士課程で制作した映画『KAWASAKI KEIRIN』は、奈良国際映画祭のフラハティ・タレント賞、ヴィジョン・デュ・リールで最も革新的なスイス映画に贈られるSSA/SUISSIMAGE審査員賞など、数々の賞を受賞した。その後、ECAL/HEADで修士課程に進み、2017年にはロカルノ国際映画祭に参加。『COLOSTRUM』は、彼女の初の長編映画となる。




