東京ドキュメンタリー映画祭2022
東京ドキュメンタリー映画祭上映作品 > 人類学・民俗映像E

上映作品

人類学・民俗映像人類学・民俗映像E 上映時間135分

12月11日(木)15:35/12月18日(木)10:00

中国・雲南省、ミャンマー国境近くにある少数民族ワ族の集落、翁丁(オミダン)。「中国最後の伝統集落」と呼ばれ、6代目の村長、楊艾那(ヤン・アイナ)のもと、藁葺き屋根の家で暖炉を囲む穏やかな生活を300年近く守ってきた。しかし2012年、政府の「貧困削減重点政策」が始まると、地元の観光会社は開発のため、住民の移住を促進する。楊艾那は反対し、断水や停電、脅迫にも屈さず抵抗を続けたが、ある日、壊滅的な火災が発生する。失われゆく村の暮らしを記録しながら、原始社会から社会主義への移行を寓話的に描く。

  • 翁丁 The Last Tribe in China
    翁丁 The Last Tribe in China
  • 翁丁 The Last Tribe in China 上映時間135分

    中国・雲南省、ミャンマー国境近くにある少数民族ワ族の集落、翁丁(オミダン)。「中国最後の伝統集落」と呼ばれ、6代目の村長、楊艾那(ヤン・アイナ)のもと、藁葺き屋根の家で暖炉を囲む穏やかな生活を300年近く守ってきた。しかし2012年、政府の「貧困削減重点政策」が始まると、地元の観光会社は開発のため、住民の移住を促進する。楊艾那は反対し、断水や停電、脅迫にも屈さず抵抗を続けたが、ある日、壊滅的な火災が発生する。失われゆく村の暮らしを記録しながら、原始社会から社会主義への移行を寓話的に描く。

    2024年/135分/日本

監督のことば

10年以上にわたる撮影を通して、私は翁丁の変化を目の当たりにしてきた。村長の楊艾那(ヤン・アイナ)氏は、外の世界に対する様々な感情を体験した。承認、受容、拒絶、そして強制移住への抵抗と闘い。彼は最期の瞬間まで祖先が残した村を守り続けたが、ついには祖先への罪悪感を胸にこの世を去った。多くの村人たちは貧困から逃れるため、政府の保護と配慮を受けられると約束された、新たに建設された村へと移住し、彼らは二度と翁丁に戻ることはなかった。ワ族が300年近くもの間暮らしてきた古代の村、祖先の故郷は放棄され、ついには火災によって破壊された。

監督プロフィール

  • 劉春雨(リュウ・シュンウ)
  • 劉春雨(リュウ・シュンウ)

    中国中央テレビ(CCTV)と中国国際テレビ網(CGTN)でドキュメンタリー監督を務めた経験を持つ。退職後、雲南大学東アジア視覚人類学研究所と栗憲庭(リ・シェンティン)電影学校で学ぶ。現在は視覚人類学をテーマにした映画制作に携わっており、『翁丁 The Last Tribe in China』は彼の初の長編ドキュメンタリー作品となる。

  • エトノスシネマ