東京ドキュメンタリー映画祭 > 上映作品 > 洗頭記
上映作品
長編洗頭記 上映時間81分
12月3日(火)16:55 / 12月7日(土)10:00
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コロナ禍のロックダウンで家に隔離された父親(監督自身)が、息子との関係を修復すべく、率先して風呂に入れ、髪を洗う物語。悲願の長男が生まれ溺愛する父の想いとは裏腹に、幼い息子は母親への愛着を強めていく。中国の伝統的な考えに縛られた父は、感情の爆発や男尊女卑的な態度をとるなど、子育ての失敗と反省を繰り返すが…嫉妬し、世話を焼けば焼くほど空回りしてしまう父と、家族のささやかな日常がユーモラスに描かれ、笑い、泣きながら、親子の互いの成長が見えてくる。
◎舞台挨拶
▶︎12/7(日)10:00の回 上映後
登壇:カン・シーウェイ監督2024年/81分/中国/原題:洗頭記(英:Growing in Shampoo)
監督のことば
息子を教育する過程で、私自身も教育を受けていることに次第に気づいた。この映画は父と子が共に成長し、互いを教育し合う物語でもある。コロナ禍は全世界にとって災害だったが、私と息子にとっては関係修復の機会となった。水を恐がり髪を洗うため苦労する息子の姿は、彼の成長だけでなく、父が反省し成長するプロセスでもある。私たちはみな子どもの頃に成長するが、親になると自分も成長していることを忘れてしまいがちなのだ。
監督プロフィール
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カン・シーウェイ(康世偉)
Kang Shiwei
中国在住のドキュメンタリー監督。恋に落ち俗に還ったチベットラマ僧を8年かけて追った『輪廻転生の愛』(2018)や、文化大革命の頃に青春を送った男女が往年を懐かしみダンスに明け暮れる『広場のダンス』(2017)など、悲喜こもごもの人生をユーモアでくるむ作風を得意とする。ユーロ国際映画祭など海外で受賞。